医療の構造による病床規模別の看護師の働き方

病院と診療所は医療における役割が異なっています。医療を受けたいと考えた国民がまず診察を受けに行くのが診療所です。そして、診療所で診察を受けた結果として、診療所では治療が困難だと判断されたときや、検査が十分にできないとわかったときには大きな病院を紹介してもらえます。病院にも役割が個々に割り当てられていて、患者は基本的にはだんだんと高度な医療を行える病院を紹介されていくことになります。そして、最終的には患者の病状に合った治療を受けられるようになるというのが医療の構造です。必然的に看護師の働き方も病院と診療所で異なっています。特に影響が大きいのが病床規模の違いです。病院では多数の病床を持っていますが、診療所の大半は病床を持っていません。一部の有床診療所ではいくつかの病床を用意していますが、何百床もあるような病院とは現場の状況が違うのは明らかでしょう。

看護師の働き方について大きな差になるのが、外来診療をする時間外の業務負担です。病床がある場合には24時間、看護師がいる体制を整えていかなければなりません。夜勤対応が必要になり、病床数が多いほど夜勤勤務の頻度も高くなります。しかし、無床診療所のように病床がなければ夜勤は不要なのが一般的です。病床数が少なければ夜勤担当の看護師を減らせたり、夜間の業務の負担を軽減したりできるでしょう。夜勤がつらいから看護師を続けるのが厳しいと考える人も多いので、病床規模は職場選びのときに気を付けてチェックしておきたい重要なポイントです。
★規模別の特徴/病床規模で異なる看護師の働き方